暖かな陽光を浴びて、プラチナブロンドが輝き、
楽しそうにステップを踏む素足は、
やわらかな土の感触を喜んでいる。
薄い布を体に巻きつけただけで、軽やかに舞うあなたを、
飽くこともなくひたすら見つめていた。
あなたは口元に笑みをたたえ、瞳を閉じて踊る。
私はそして、あなたの体を抱き寄せて、
少しだけ驚いて、見上げてくるあなたの額にキスを贈る。
幸福そうなあなたを、今、初めて抱きしめる。
愛することに、愛されることに、苦痛など感じる必要はないのだと、
ようやく理解した美しいあなたを。
私は、抱きしめる。
立ち尽くすアエンの背後に、立つ者がいた。
「……ルド?」
「だんな様?」
マリアだった。
「どうかなさいましたか?」
「……マリア」
「はい?」
「彼は……どうした?」
「彼? と、いいますと?」
アエンは、絶対にあるはずがない、
ある最悪の可能性を、不安を否定するために、
マリアを振り返った。
「ルドルフは、ここを去ったのか?」
マリアは、しばらく無言でいたが、やがて首を振った。
ほっとして、くだけそうになる脚を懸命に支えるアエンに、
裁断が下された。
「去るどころか、はじめからそんな方は、
いらっしゃいませんでしたよ」
つづく
(2006年2月22日発行 個人誌より転載)
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